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2007年07月27日

フキの話題二番勝負・歴史&アウトドアならではの豪快料理

フキの話題二番勝負・歴史&アウトドアならではの豪快料理


前々回の記事で、フキが原因で秋田藩が御取り潰しの危機に直面した話を次回、というように書いたまま、別の話題にスルリと移行しかけましたが、ご指摘があったので、ここで決着をつけます(^^;; すみません。

歴史話題だけだとここの趣旨に反しますので、僕がよくやるフキを使った奥の手の豪快料理などもご紹介します。

では、まず初めが、フキが原因で藩お取り潰し&切腹覚悟の殿中刃傷沙汰が起こりかけた、というお話・・・・
刃傷沙汰で改易となったのは赤穂藩が有名なところです。これに脚色が加わって美談になってしまったのが忠臣蔵。赤穂藩は供応役での失態からこのうような事態になったわけですが、今回の秋田藩の場合は“フキ”が原因。

前々回の記事でご紹介したように、秋田には葉の直径が1.5メートル以上にもなる、お化けのようなフキがあります。秋田蕗(ふき)です。では、はじまりはじまり~♪


♪チョチョン・チョンチョン♪

時は江戸時代、享保年間(1716~35)のこと。当時の秋田藩主であった佐竹義峰は殿中の溜りの座敷において、同席する他国の藩主らと雑談をしておりました。そんな折、話は自然とお国自慢に・・・

佐竹義峰は秋田の自慢話に、傘にも使える巨大な“秋田蕗”の話を披露いたしました。しかし他国の殿様たちは、ただ笑うばかりで誰一人信じるものはありません。おそらく誰もがホラ話と思ったのでございましょう。

佐竹義峰はそんな空気の中「いや、誠でござる・・・誠にかようなるフキがあるのでござる・・・」と必死に諸侯に説くが、諸侯は「いやいや佐竹殿もご冗談がお好きでござるな、ははは・・・」と笑い交わすばかり。

諸侯らのこの態度に面子を潰されたと憤慨した佐竹義峰は、この場で並み居る諸侯を斬り捨ててくれようと思わず刀に手をかけ立ち膝に・・・場所は江戸城、諸侯の溜りの場。つまり殿中でございます。

フキの話題二番勝負・歴史&アウトドアならではの豪快料理
絵師:国貞「仮名手本忠臣蔵三段目」

佐竹の決死の態度に諸侯もズイズイと膝でにじるように後じさる。「佐竹殿!佐竹殿!・・」ある西国の大名が佐竹を鎮めようと小声で鋭く制した、その刹那。佐竹はぐっと目をつむり堪えたのでございました。

佐竹は藩主。殿中で刀を抜くなど、そんなことをすれば藩は改易になり自分は切腹。そうすれば国許の藩士らは路頭に迷うことになる。佐竹義峰は刀を抜く瀬戸際で、自分の面子など家臣の生活に較べれば軽いもの、と思いとどまったのでございました。

ここが浅野氏とは違うところ。そして後日。佐竹義峰は国許から秋田蕗を取り寄せ、それを諸侯に披露したのでございました。目の前に置かれた屋根のような大きなフキに、先日馬鹿にした諸藩の藩主らは驚き、そして佐竹義峰の話を信じなかった非を詫びて謝罪したのでございました。このフキは将軍の目にもとまることとなり、以来、将軍家への献上の品としても珍重されたということでございます。

♪チョチョン・チョンチョン♪


世の中にはこのように、法外な話に対して当初から斜に構えて頭からホラ話と決めてかかる人も少なくありません。しかし、そんな人にいちいち腹を立てていても仕方ありませんし、さっさとこの手の巨大フキなどの話題は引きあげてしまったほうがストレスにもなりません。

こういった楽しい話題は、人を見て話すべきでしょう。僕などは、最近ではこういった話題は昔からの友人だけに話すことにしています(笑)佐竹公ではありませんが、嘘つき呼ばわりされることほど腹立たしいことはありませんから・・

さて、キャンプ場の周辺を散策すると秋田フキはさすがに無理ですが、普通のフキはたくさん生えています。僕は散策しながらフキの葉を採り、これで料理します。

アウトドア料理の定番のひとつといえばホイル焼き。食材をホイルに包んで蒸し焼きにする料理です。手軽にできて、素材の風味が味わえる料理法ですが、これをフキの葉で作ります。子供は自分が採ったフキの葉で料理するから、それはもう大喜びで手伝ってくれます(笑)

フキの葉の上に、シャケや味噌付けにした豚肉や鶏肉など好みで乗せて、これ以外にシイタケ、ピーマン、シメジ、玉ねぎなどを加えます。ここに酒と砂糖(もしくはミリン)をかけたらフキの葉を畳んで蔓などで開かぬように結んで置き火になった焚火の灰の中で蒸し焼きにします。

フキの葉を留める蔓は細いものでOK。ぐるぐる巻きにして最後に結べば完了です。喩えれば、これはフィジーで行われるロボの日本版です。ロボはタロイモや様々な海の幸山の幸を葉に包み、焚火の下に埋めて蒸し焼きにします。フィジーでこれを食べたとき、ほんとうに美味しかったです♪でも、負けない美味しさが、このジャポネ・ロボ(^^;;

フキはセキやタンを鎮め、健胃や便秘にも効果がありますし、さらには毒消しの効果も。フキの茎は煮付けにするなど丸々食べられます。また、採りすぎたフキの葉は自宅に帰ってから、玉子・蜂蜜・牛乳を加えてジューサーにかけると便秘や咳止め、胃に効果のあるミルクセーキができあがります。食物繊維がものすごくありますので、メタボリックシンドロームなどにうってつけです。余分な脂肪を出してくれるのでダイエットにいいですよ♪

フキの茎を煮物など料理するときは重曹でアクヌキしますが、ダッチオーブンを使う方であれば重曹(ロッジのエコソーダ)は持っているはずなので、それを使います。

さて、これでフキの話題はお終い(^^

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Posted by ユウ_zetterlund at 17:02│Comments(6)★FOOD・料理
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※この記事はGONTITI(ゴンチチ)のアルバム”南国音楽”を聴きながら読んでいただくと気分です♪ ♪ 秋田の国ではぁ雨が降っても唐傘などいらぬ 手頃な蕗の葉 さらりとさしかけ...
越後・銀山平キャンプ場の林道で化け物と誤解された話。【† CLUB nature †】at 2007年07月27日 17:45
この記事へのコメント
気持ちもなんとなくわかりますが刀に手をかけてはいけません (ノ゚ο゚)ノ うひゃー
でも最初から「嘘だな」と思いながら聞いている人って話している方も何となくわかりますもんね。
以前、得体の知れない物を見た時に、後日人に話したら全然信用してもらえませんでしたよ。「そんなの あるわけないよー」って感じに。。。。佐竹殿もこんな感じだったんだろうな、ポツーンと一人で何処か広い場所に立っているような感覚でしたよ(笑)
Posted by norinori at 2007年07月27日 20:55
★norinoriさん★
そうなんですよね。僕なども御嶽山の人魂の話をしても、へらへらと笑ってばかりで、真面目に聞いてくれないと腹がたちます。
信じる信じない、というよりも、聞く態度なんですよね(^^;;
佐竹の殿様の気持ち、わかります。
ところでnorinoriさんの”得たいの知れないもの”って??? きっと得たいの知れないものだと思うのですが・・・知りたいです(^^;
Posted by ユウ at 2007年07月27日 21:31
ホイルの代わりにフキが使えるなんてしらなかった~(゜ロ゜)
しかも、美味しそうですね~♪
効用も沢山あるし…

子供は大喜びでしょうねぇ~☆
フキで色んな遊びをしつつ、料理まで楽しめちゃう\(^▽^@)ノ
フキ最高!!!!

メタボリックシンドローム…
ギクッL(・o・)」
Posted by lilt at 2007年07月28日 10:25
★lilt さん★
フキの葉にいろいろ乗せて、蒸し焼き・・・けっこうダイナミックだし、フキの香りが移っておいしいです♪
子供が喜んで手伝ってくれるメニューのひとつです(^^
Posted by ユウ at 2007年07月29日 19:46
 お早う御座います。
我が愚稿BLOGの訪問有難う御座います。
小生、昨年定年退職となり、現在は、家でゴロゴロしております。

 佐竹侯の記事とてもおもしろいものでした。
小生自身、歴史が好きなことと併せて、秋田には少なからず縁があり、興味を持って拝読させて頂きました。

 現在の由利本荘市(当時の本荘市)には、何回となく訪問しております。(愚稿BLOG7月21日「生死の中に仏あれば生死なし」に記述)

 料理の腕もなかなかのもと推察致します。
今後は、度々訪問させて頂きます。
Posted by 電脳糞親父 at 2007年07月31日 05:31
★電脳糞親父さん★
こんばんわ!
トラウトには、実はルアーがよく見えていないのではないのか、という記事、ものすごく興味深く読ませていただきました。
問題を提起し、その核心に徐々に迫る手法、大好きです。こちらこそ度々寄らせていただきます♪
P.S.日本の歴史がものすごく好きです。特に壬申の乱や物部氏と蘇我氏の確執・・・神道VS仏教の構図は戦国時代にまで尾を引いていたのではないのか、と思っていて、様々な角度から調べています(^^;;
Posted by ユウ at 2007年08月01日 00:08
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