耐水圧1万mmのテント?!

ユウ_zetterlund

2008年06月19日 11:00



昨日のこと。都内の南青山で打ち合わせがあるため、そのついでにアウトドアショップをのぞいてみた。様々並んだグッズ類を眺めたいたときのこと・・・・これは雨に強いテントだよ、耐水圧1万mm以上ですからな・・・という客同士の会話。

これには耳を疑った。対水圧1万mmなんて、ビニールのテーブルクロスじゃないか、と思った。繊維をきっちりガッチリ編みこんだフライの耐水圧は3000mm程度だし、愛用するHEX3のシルナイロンだって耐水圧3500mm。通常売られているテントは耐水圧1800mm前後が相場だから、1万mmなんていったら途方も無い数値。

耐水圧の基準は
・小雨:耐水圧500mm
・通常の雨:耐水圧1000mm
・強雨:耐水圧1500mm

となっている。

これから考えてみても、耐水圧1万mmというのは、地球崩壊の超異常気象の超豪雨か、はたまたノアに箱舟に語られる天をひっくり返したような、まさに岩のような雨の塊が落下し、それに耐えなければ、そんな数値など出そうにない。もちろんそんな圧力に耐えうる強靭なポールだって必要になる。

棚の向こう側をちらりと見た。年のころ50代半ばと思しき男性が、もうひとりにしきりにレクチャーしている姿があった。近年の異常気象で雨は豪雨の傾向にあるから、テントは雨に強いほうがいい、とか、高原に行くと風が強いから風に強い金属ポールのテントがいい、とかしきりにアドバイス。

連れの男性は、ふむふむ、とうなずきながらひとつのテントを持ってレジへ。シン、と静まり返る売り場。僕は、まさかアメリカ軍とかNASAが開発したような秘密兵器のようなテントがあるかもしれない、と期待に胸を膨らませて裏側に回った。

しかし、そこには普通のファミリーキャンプ用のテントしか並んでいない。もしや一点だけ入荷したものすごいテントが売れてしまったのかも、などと思っては見たものの、そんなことはあり得ないと却下。コールマン・・・ロゴス・・・様々なブランドの様々なモデルが並ぶ中、とうとう耐水圧1万mmという表記を発見!

なんと、それは、PVC製のグランドシートの耐水圧のことだった。テントはO社製で、確かに“フロア耐水圧最強の10,000mm、雨に強い”とPOPに書かれている。しかし、雨に強いのはフロア(グランドシート)。しかも、外幕のスペックは耐水圧は1500mm・・・普通だ(^^;; 150デニールのポリエステルだから当然といえば当然。フレームはアルミ合金で、耐久性はありそう。これはこれで、素晴らしいテントには違いないのだが・・・

これを購入したかの男性がキャンプ場で、これは耐水圧1万mmの最強のテントなんだ、と自慢しなければいいな・・・と思ってしまったのでした。昨夜「いい旅・夢気分」という番組で韓国の女性タレントが磐木塙(いわきはなわ)を旅して温泉を楽しむ、というものを放送していました。それを見ていて、磐木塙にも素晴らしい低規格なキャンプ場がたくさんあります。そのうちの穴場キャンプ場を次回記事にしようと思っています


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