秘密のキャンプサイトだからこそ、こんな贅沢が堪能できる・・・まさに自分だけの秘密のキャンプサイト探しが今回のテーマ。
秘密のキャンプ場である“経営キャンプ場”はキャンプビジネスの一環である限り、いくら秘密にしたところで利用者はいるはず。でなければキャンプビジネス自体が成り立たない。僕も、ブログ上で公開していない場所が数箇所あるけれど、それでも観光協会の情報や地元配布の地域紹介チラシなどに丹念に目を通せば大抵は発見できてしまう。
こうしたあらゆる情報に露出しないのが、経営キャンプ場とは無関係な“秘密のキャンプサイト”。では、それはどこにあるのか・・・それがわからないから秘密たる所以(ゆえん)なのだ(^^;; 僕もそんなサイト情報が喉から手が出るほど欲しくてしかたない。
しかたないので、こうした場所は、休日にねちねちと探すことになる。必要なのは道路地図と二万五千分の一程度の地形図。それにメモ帳とコンパス。探す前に大切なのが地方行政の情報。地方によって特定地域がキャンプ禁止地域に指定されていたり、また国定公園内は原則キャンプ禁止になっているからだ。
県道横の白樺林の中に踏み入れると、湖を見渡す気持ちよい芝生がある。
こうした規制エリアと個人所有地を避けつつキャンプできる理想の場所を確保するのは、大変だけれど、非常に楽しいフィールドワークだ。知り合いには、秘密のキャンプサイト探しが趣味という人もいる。もちろん、彼も、自分のサイトを人に教えようとはしない。
道路地図で国道や林道を目で追って、高度を上げたあたりの植生が広葉樹林で、その中に等高線が一部分だけ平坦になっている場所などがあると“これは!?”と思ってその場所を地形図で走査。このような候補地を何箇所かピックアップしつつ、後日その付近のキャンプ場をベースにして、候補地に探りを入れる。
芝生には水場があって、ときどき、この横にクライマーの小さなテントを見かけることがある。もう場所がわかった人もいるはず・・・
このフィールドワークの際に重要なことは、飲料水の確保と排泄物の処理である。
いくらキャンプ適地が発見できても水が確保できないと不便だし、また排泄物を持ち帰るなんていうのは気分がよくない。野グソもそれはそれで気分がいいが、昨今の状況から考えると排泄物を野外放棄するのはどうもよろしくない。それに、その場所を継続的に愛用することを思えば、そんなことをしていたら、すぐに異臭が立ち込め楽しむどころではなくなってしまうだろう。
ではどうするか、といえば、できるだけ近場に公衆のトイレ施設があって、水も確保できる場所を狙うことになる。しかし確保できなければ、山岳キャンプのように、水はポリタンクで持ち込み、汚物は“簡易トイレ”で持ち帰る。簡易トイレはホームセンターなどの防災コーナーで簡単に手に入る。
まあ、こんなようなことをして、ようやく何箇所かの秘密のキャンプサイトがラインアップされた。なかでも一番素晴らしいのがこの場所だ。
芝生の裏側には今は使われていない村の施設のテラスがある。ここで湖を見下ろしながら食事すると、まるで海外の別荘にでも滞在しているような気分に浸れる。今も昔と変らぬ気持ちよさ。時々、見回りに来る村の人と挨拶を交わすのも楽しい。
場所は山梨県。湖のほとりにある緑と青い水に染まる素敵なキャンプサイト。営業キャンプ場ではないので場所は秘密(笑)。ここは現在、僕のほかに数人の釣り人やクライマーが時々利用しているだけ。今まで何度もソロキャンプに訪れたが、他人と一緒になったのは二度ほど。
有名観光地に程近いこの場所は、すぐ横を県道が走っていて、休日ともなれば、おびただしいほどの車が行きかう。もともとサイトのある一帯は村の所有地で、県道から白樺の林を抜けると湖を見下ろす気持ちの良い芝生に湖までの踏跡がある。この踏跡の先にあるのが湖に突き出した岬のようなキャンプに適した美しい芝生なのである。
この施設の人はキャンプする僕を見て、淋しいだろう、なんてうれしい言葉をかけてくれたりしていたが、残念なことに、一昨日利用したときには、すでにこの施設は閉鎖になっていた。今まで使わせてもらっていた水もトイレも利用できず、仕方ないので県道を10分ほど歩いた場所にある公共トイレと水場を利用した。もよおしてからトイレに行ったのでは間に合わないので、10分後の欲求をいち早く察知することが求められるのだ。これは中々に難しい(笑)
建物横には公共の駐車場があるからサイトにテントなどを運ぶのは問題なし。こんな素敵な場所にも関わらず、先日の土日2日間で駐車場を利用したのは釣り人ひとりと、峠を折り返し攻める走り屋1台がUターンに使用したのみ。ほとんどの人は先を急いでこの場所すら知らずに猛スピードで走り抜けてしまう・・・もったいない。
県道からは、湖の手前にこんもり生い茂る明るい白樺林が見えるだけ。その影に隠れる施設や駐車場に誰も目を向けることすらしない。しかし駐車場に車を置いて、いっぽ林に踏み入れば、その中には、素敵な場所が・・・しかし、不思議なことに、たとえ入ってきたとしても、ほぼ99%の人はここで湖をちょっと眺めただけで去ってしまう。
芝生の先に一段下に続く踏跡があり、この道の先にあるのが・・・
サイトは芝生から建物の裏側を通り、その先の小道のすぐ下。裏庭に入り小道まで行かない限り秘密のサイトはどこからも見えない。サイトに下りると、周囲は白樺が気持ちよく風にそよぎ、岸を洗う湖水の音が聞こえるのみ。県道方面は森で覆われ全く見えないばかりか、正面も、横も、どこもかしこも人工物は一切見えない。とうぜん、車の音も聞こえる事はない。
さらに、ここは、村が自由広場の用途で活用していたため、どんなに大雨が降ろうと、安全このうえなし。昨日、僕は、いつもの定位置にテントを設営。釣り人は反対側の日当たりのよい芝生にテントを張っていた。もちろん焚火は植生を考え砂利地を選べば直火できるけれど・・・焚火跡を残さぬために焚火台を使用。サイトから直接釣りもできる。つれるのはマス。
・・・こんな秘密のサイト。ここは一番右側。ずーっと左のほうにも、この芝生のサイトは続いている。たぶん20張りはテントが設営できるだろう広さがある。かつては子供達の野外活動にも利用されていたようだが、今は訪れるひともなく、ひっそりと静まり返っている。とにかく野反湖キャンプ場に匹敵する極上度だ
帰り際には、必ずキャンプサイトに感謝して付近を清掃。その間も、相変わらずおびただしい車が県道を先を急いで通り過ぎていた。今後、建物は取り壊されてしまうのかもしれないけれど・・・秘密のキャンプサイトはこれからも大切に使っていきたいと思っている。
次にフィールドワークするのは、有名キャンプ場近くの、閉鎖されたキャンプ場跡地。ここは個人所有地だが所有者に挨拶に伺い利用してもいいのかをチェック(笑)
芝生のリビングからの焼肉風景。F2.8で撮影したら背景がこんなにボケボケになってしまった。現在撮影テクニック修行中(^^;
閉鎖キャンプ場、っていうのも、実は秘密のキャンプサイトの素敵な候補地になるんです(^^; Let’s search for the 秘密のキャンプサイト!
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