エスビットポケットストーブ

ユウ_zetterlund

2008年06月29日 13:20

【逸品CLUB №15】エスビットポケットストーブ



僕が究極のソロストーブとして愛用しているのがエスビットポケットストーブ。思えば25年前にスイスメタのメタクッカーを軽量化が求められるクライミングで使用して以来このかた、どこに出かけるにも必ず持参しています。当時はLONZA METAを使用していたため、ポケットストーブとしてメタクッカーをチョイスしたのだけれど、現在はよりコンパクト収納できるエスビットのストーブを愛用しています。

この分野にはさらに強力な超究極ストーブが存在するのだけれど、それは明日。

さて、通常、一泊二日程度の山行やキャンピング、バックパッキングではエスビットをメインストーブに、サブにはネイチャーストーブを持参します。ネイチャーストーブは、もし万が一メタやエスビットが使用不能になった場合の担保。リスクヘッジです。ではエスビット(メタ)の底力はいかほどのものなのか・・・それを検証します
まあ検証とは云っても、クラブネイチャー調査部はアバウトなので、適当に読み流してください。


ポケットストーブは85グラム。内部でエスビット(メタ)を燃焼させると非常に筐体自体が熱くなります。この熱対策に役立つのがタイル。ミニテーブルなどアルミ素材の上にこれを置き、その上にポケットストーブをセット。


燃料として使用するのはメタ(Lonza Meta)。通称スイスメタ。ドイツ製のエスビット、スイス製のメタ。どちらもメチルアルコール系固形燃料。メチルアルコール(メタノール)なのでメタなんですね。なぜメタにこだわるのか、と言われても理由はなくて、中学生の頃から愛用していたために今だに固形燃料といえばメタを選んでいるだけの話。

◆コーヒーをいれる

使用するのは王道シェラカップ。これは正真正銘のアメリカ・シェラクラブのシェラカップ。同じような形状でシェラカップなんていって売られているのをよく目にしますが、これを買うのであれば、SIERRA CLUBと刻印された“本物のシェラカップ”をオススメします。

さて水を200cc入れて、メタ一個をストーブに投入。相変わらずメタは素晴らしい勢いで燃えます。外気20度。水200ccが沸騰するのに約4分弱。充分に一個で間に合います。音なしで沸騰し、熱いコーヒーが味わえる・・・贅沢です♪
・外気温:20度(無風状態)
・水:200cc
・燃料:メタ1個
・時間:沸騰まで約3分50秒
※いちばん重要なのは風をブロックすることです。


◆ラーメンを作る
使用するのはスノーピークのチタンクッカー。分量が増えるので、熱効率のいいチタンが役立ちます。

ポケットストーブにメタ2個を投入し着火してクッカーをのせます。クッカーには水500cc。スープも全て飲み干すことを考えた、廃棄物を出さない分量です。その分、最後の粉スープの分量も少し減らします。メタ二個の火力はさすがに強く、沸騰までわずか4分弱。

ここにチャルメラを二つに割りいれ、ポケットストーブにメタをさらに2個投入。火力がさらに強くなり、ぐつぐつと煮立っています。頃合を見計らい粉スープを投入し完成。まだメタは燃えています。完成までの合計時間は6分少々。早いです。

これが高山地帯になると沸点が低くなるのでさらに早くなるかと思いきや、麺が柔らかくならないので時間は同じ。やや水分量を大目にするのがコツです。余談ですが、チタンクッカーで炊飯すると焦げ付きやすくなりますが、そんな時は江戸時代の炊飯方法が重宝します。この炊飯方法は“湯炊き法”と云って、多めの水で米を煮るように炊く方法。ぐつぐつ湯だって頃合を見計らって、余分な湯は捨てて蒸らします。ふっくらしたご飯が炊き上がります。東南アジアのジャングルの部族もこの方法です。実際に旅したボルネオのダヤク族もこの湯炊き法で炊飯していました。・ボルネオ島アドベンチャー・カヌーキャンプツアー添乗員体験記
・ボルネオ島アドベンチャー・カヌーキャンプツアー2
・ボルネオ島アドベンチャー・カヌーキャンプツアー(完結篇)
・外気温:20度(無風状態)
・水:500cc
・燃料:メタ4個
・時間:完成まで約6分
※いちばん重要なのは風をブロックすることです。
ソロキャンプはもちろんですが、十代後半に、メタクッカーで数週間、南アルプスのほぼ全山を歩き回ったことがありました。当時はネイチャーストーブなんてありませんから、これ一本。一日15タブレット計算でメタを200タブレットほど持って、人のほとんど入らぬ最奥エリアをごそごそと歩き回りました。二泊以上の山旅であれば、やっぱりガスが便利でいいな、とその時実感したのでした(^^;;


この写真のセットはメタ40タブレット+エスビット20タブレット。およそ一週間~10日分の燃料とストーブが、この手の平サイズに収納できます。重量はおよそ160グラム。どうです、軽いでしょ。

◆関連リンク◆
・ネイチャーストーブはメインバーナーになり得るのだろうか。
・ソロキャンプのための焚火台

ロンザ スイスメタ(META)

やっぱりアルコール系固形燃料の定番はメタ。ただし価格が高いのでこのナチュラム価格では僕は購入しません。メタは探せばけっこうセール価格で手に入りますし、海外通販で大量仕入れします。今であれば楽天で52%セールやってます。20タブレットで200円少々。もちろん僕は大量購入済みです(笑)昨夜の時点で残り15個でした。◆コチラ


Esbit(エスビット) ポケットストーブ/スタンダード

昔の定番はメタクッカー。今はこのポケットストーブでしょうね。シンプルキャンプを標榜するのであれば、サブとしてこれはひとつ持っておいても損はありません。バックパッキングで野山を歩き、気持ちいい場所でコーヒーを、というときにガスストーブの“ゴー”という音は野暮。野鳥や山から山を渡る風の音を楽しみながらお茶をわかす悦楽が味わえます。重量は85グラム。このセットについてくるタブレットでも、最低2泊の山旅が楽しめます。


COGHLAN S(コフラン) エマージェンシーストーブ

で、こちらはコフランです。A&Fが販売しているポケットストーブ&燃料ですが、メチルアルコール系ではないようです。サイズもやや大きくて重量は300グラム。山仲間はこれを使っていて、問題なく使用できます。コストパフォーマンスの面から考えれば、これが一番かもしれません。このストーブにも9分も燃焼する固形燃料が24個ついてきます。燃料がなくなったら、エスビットとかメタを使用すればいいと思います。かなりがっちりした造りになっています。




ClubNatureメインはこちら


あなたにおススメの記事
関連記事