遊牧民・NOMADへの憧れとグローバリズムと

ユウ_zetterlund

2009年02月26日 11:17



長い間乗り継いできたSAABはGM傘下に入ってからというもの、セグメントのクラスを意識したマーケティングによってどんどんアイデンティティが薄まり、BMWチックでさえある無国籍な車にへと変貌してしまった。かつての強烈な個性とセンスは見事に吹き飛んで、ドイツ車を思わせる、どこかドン臭いオーラを身にまとってしまった。それでも、まだスカンジナビアの心地よいインテリアが残されていたのはわずかな救い。

もちろんSAAB本社のアジア系のチーフデザイナーは北欧らしさとかオリジナリティを主張してはいるけれど非常に趣味の悪い車に変わり果ててしまったとボクは感じた。現行の9-3Aeroは良く走る。ハッキリ言ってBMWなんかよりも数段もコンフォート性では上を行く心地よさがあるのだけれど、どうにも魅力的ではない。SAABは、クラシックサーブと呼ばれる角ばった形状と飛行機を思わせる独特のプロポーションを持つ900で終わった、とボクは思う。

スウェーデン政府はGMからの支援要請をキッパリと拒絶した。これによってGMはSAAB社を手放すことになり、今後はスウェーデンの企業として更生法が適用されて再生される。スェーデンは、ようやくGMの手から自国の宝を取り戻すことに成功した。SAABは再び900までのような、北欧のアイデンティティ溢れる素敵な車を生み出してくれるに違いない。

さて、ジムニーを知った今あらためて周りを見回してみると、この日本という国にはなんて素敵な車が溢れているのだろう、としみじみ思う・・・
続きは引越し先ClubNature+へ


あなたにおススメの記事
関連記事