HEX3で台風キャンプ、後ホタル乱舞【観光農園キャンプ場】

ユウ_zetterlund

2007年07月16日 18:48



今回の台風4号、そうとうに大きかったですね。僕は幸か不幸か、ジムニー納車を予定していたため、先月末に予定していた新潟のキャンプ場をキャンセルしていたため予定なしでした。

しかし納車が早まり、車が来たのが先週。どこか行こうかな・・・と思っていた矢先の台風でした。このままではどうも面白くない。どうせ台風なのであれば、風に強いと言われているHEX3の耐風性能をテストしてやろうと、昨日の早朝、一路道志へとジムニーを走らせたのです・・・
道志道は人も車もないうえに、軒並みキャンプ場は休業状態。
途中、青野原キャンプ場をのぞきましたが、なんとキャンプ場横に設置してある赤色灯が光ってます。これはダム放流の合図。おまけに普段なら多くのキャンパーがテントを張っている右手の広々した河原が茶色の濁流の下に・・・入り口は通行止めにされていました。

1:ザック(シュラフはすでに入ってます)
2:キャンプベット(組み立て式ベット)
3:ジュラルミンペグ(ハンマー省略、石で打ち込みます)
4:トイレットペーパー
5:コッヘル・フライパン・ヤカン
6:100均の焼き網
7:テント(HEX3)とモスキートネット
8:ジュニアランタン&バーナー
9:救急用品
10:雨具&レインハット
11:カートリッジガス
12:食料
13:ミニマグライト、ライター、電池など
※12の横は予備の食料、シェラカップ、スプーンなど


管理棟横の小高いサイトも、ものすごい勢いで流る濁流がすぐ下まで水煙をあげながら迫っており、それを見た僕は河原をサイトにしているキャンプ場はだめだろうな、と直感し再び道志道を奥へ。

横を流れる道志川は茶色の濁流と化し、真っ白なカーテンのような飛沫が車道をさえぎっているところまであります。道の至る所には風に折れた木の枝が散乱。横の斜面からは泥流が道に流れ出し、ところどころに落ちてきたと思われる石がころがっています。

雨は降ったり止んだりを繰り返し、時折強い風が吹き付けます。まさにHEX3の耐風テストにはうってつけです。しかし、キャンプ場が閉鎖では、テストができません。ならば、と思って道志の湯に車を向けました。道志の湯の奥の谷風の強い場所にテントを設営し、僕は湯につかって経過を見てみよう、との算段でした・・・つまり、湯に入って帰ろうかな、ということです。

が、その道志の湯も台風のため臨時休業!!オーマイガーッ!!

これで腹が決まりました。どこも休業であれば、個人キャンプ場ではなく村営のキャンプ場を一晩だけ拝借しようと思ったのです。そして向かったのが以前ご紹介した“道志観光農園キャンプ場”。ここが車止めされていたら・・・このキャンプ場の裏手に閉鎖されて使われていない“ティピ神地キャンプ場”がまだ残っています。最悪の場合はそこに行けばいい、と考えました。

そうこうしていると、だんだん雨あしも強くなってきました。雨中での設営は嫌いなので焦ります。ラッキーなことに観光農園キャンプ場の管理棟に、おじさんとお婆ちゃんの姿が見えました。TVを見ながらお茶を飲んでいます。

僕が顔を出すと、怪訝そうな顔で見る二人。しばらく僕を観察しているようでしたが、ようやく窓を開けて「なに?」と一言。僕は、キャンプをしたい旨伝えると・・・

「え・・・あんた、今日キャンプするの?」
「はい」
「キャンプって、ロッジじゃなくて・・・テント?」
「はい、テント張ります」

ふたりは顔を見合わせると、なにやらゴニョゴニョ小声でささやきあう。チラチラとこちらを見る目が、なんとも居心地悪くさせる。別に指名手配犯ではないし・・・そうしてようやく

「どうしてもっていうならいいけどね。でも、もう少ししたら私ら帰っちゃうよ」
「はい」
「帰ったら、誰もいなくなっちゃうんだよ」
「はい、誰もいないんですね」
「川のそばは危ないから・・・それと、電気は消してあるけど、それでもいいんかい」
「はい。電気はいらないです」

というやり取りがあり、ようやく手続き終了。こんなことで手間取ってしまったので、雨が強くなってしまった・・・

河原サイトの横を流れる道志川。もう、岸にあふれる寸前の水量です。
翌朝(7月16日)の道志川。濁りもなくなり、水量も半分に減っていました。

で、早速設営。ここで第一の奇跡です。雨がぴたり・・・と嘘のように止みました。遠くで雷が鳴っています。しかし蝉が鳴き出さないところをみると、すぐに第二波がやってきます。

僕はすぐにHEX3の設営にとりかかります。設営は驚くほどカンタンで、ものの三分ほど。

キャンプ用具はジムニーの後席を倒す必要もなく、狭いスペースに薪といっしょにピタリ収まってます。



1:砂が水を吸ってグシャグシャだったため、ブルーシートを敷いて、その上でキャンプ道具一式の入ったザックからHEX3を取り出す。
2:HEX3の三箇所をペグダウン
3:ポールを立てる
4:残りをペグダウン
5:おまけで、モスキートネットをセット

これがHEX3の内部。靴のままの居住空間はまさに洋式。横にあるのがベットです。このうえにシュラフで寝ます。これはTAKAPONさんのレイアウトの流用です(^^;; TAKAPONさん感謝します。


これはドイツのブレットシュナイダー社のアドベンチャー向けモスキートネット。そこがなくて三角なので、組み合わせるとピッタリ!!

ここまでで、ほぼ5分以内。一番時間をくったのはベットの組み立てでした。このコンパクトベットは組み上げるのにかなりの力を要します。いつもなら10分もあれば組みあがるのに、この日に限ってはどうもうまくいかず、結局15分ほど費やしてしまったのです。女性にはこの製品、おすすめできません(^^;; 非常に快適な寝心地なんですけど・・・

で、調子に乗って焚火をすると・・・これからが本番というときに、いきなり大降り。さらにはブオーブオー、と木立を持っていくほどの風。来た来た・・・と思い、テントに非難。瞬間風速40とは全然いきませんが、それでもまあまあの風速です。

風があまり強くないため何箇所かペグダウンを省略したため、ばたばたとはためくのですが、HEX3は頼もしく立っています。てっぺんのシームシーリングをしていないため、ときどきポツポツと水滴が垂れますが、これはあとでシームシーリングすれば問題なし。今回は風よりも雨が強かったですね。

しかし、たったいちど、ものすごい突風が襲った時に、六点防御の一角が崩れました。下が砂地だったため、ペグが抜けてしまったのです。このときHEX3の利点を発見。テントの中から、下のスキマから手を出して石でペグダウンできるんです(^^;;

もちろん、これはシェルターであるHEX3のみを使用している場合の話。メッシュのインナーであるNESTを使用していると、普通のテント同様なので、これはできません。

これ以後は、微塵の揺るぎも見せることなく、闇とともに雨も弱まって行ったのです。雨は夜半まで断続的に降っていましたが、風はピタリ収まりました。なんだか拍子抜けです(^^;;

止まぬ雨のため炊事はテント内。靴を履いたまま、気楽に炊事ができます。この日の夕食はペンネのリゾット風。レシピはテキトーです。
ペンネは湯で茹でず、そのままチーズとスープで煮込んで茹でを省略(^^;; でも美味しかったです♪

あたりが真っ暗になった20時過ぎ。トイレに行きたくなり、外をのぞいた時でした。緑色の光がテントの周囲にポツポツと光っているのを発見しました。



不審に思って外に出てみれば、雨もすでに霧雨状態で、その中を焼酎の水割り片手に池に近付くと・・・・!・・・なんということか、草地も木々も・・・もう、そこいらじゅうにホタルの光が、まるで星空のように瞬いているではないですか!

先ほどまで黒々と闇に沈んでいた木も、無数のホタルの光によって、クリスマスツリーです!

今まで、あちこちでホタルを見てきましたが、こんなに美しいのは久しぶり。それに、今この場には僕ひとりきり。

水面に草地に木々に・・・振り返れば、テント周囲にも光の絨毯。WOW!まさに、神様からの贈り物のような光景です。場内の電気が消えているので、いっそう美しさが際立ちます。

たぶん、このホタルが見られるのはあと一週間ほど。こんどの週末が最後でしょう。しかし、次の週末は場内には照明やランタンが輝き、残ったホタルの光は見ることができるのか、それが気がかりでもあります。

翌朝・・・つまり今日の朝は真っ青な青空。僕は午前4時に起き出して、キャンプ場内外を散策しました。稲は無事に、青々と茂っていました。
夜明け前のキャンプ場。この光景には、やはりクラシックがいいなぁ・・・・

今は紫陽花も咲き誇っています。ピンク、紫、白・・・まるで秘密の花園です。

◆HEX3レヴュー記事

※青野原キャンプ場の濁流も写真に収めてきました。また明日にでも・・・(^^;;

地図はこちら


ロゴス(LOGOS) コンパクトキャンプベット


ソロ用はもちろん、ファミリーでも極力荷物はコンパクトにしたいときに、最高のベットです。ザックにも入っちゃいますし、ジムニーだと助手席の下のスキマにも入っちゃうほど。組み立ては、ちょっと力が必要かもしれませんが、使ううちにスピードはあがると思います。ハイテンションで、ぼよんぼよんしてて、気持ちいいです♪
しかしコットと違って、これはベット専用として割り切ったほうがいいと思います。イスにするとコットと較べるとユラユラ不安定さがあります。夏場、スクリーンタープにテーブルとセットし、その奥にこのキャンプベットをセットすればテントを省略できるし、風が良く通るからものすごく寝やすいです。

ClubNatureメインはこちら


あなたにおススメの記事
関連記事