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2007年05月23日

甘露伝説を探るミステリーキャンプ

甘い伝説、つまり正真正銘・・・長野県豊津村に江戸以前より伝わる不思議な甘露の伝説です。※豊津村⇒豊井村(合併)⇒下水内郡豊田村⇒中野市に編入

そもそも甘露はいかなるものなのか。甘露という言葉の初見は中国。“天地陰陽の気が調和した際に天から降る甘い液体”とされ、紀元前53年に甘露という元号があります。天地陰陽の気が調和する縁起のよい甘露伝説にちなんで命名されたものでしょうか。また古代インドにも甘露についての伝説があって“甘い飲み物もしくは神々の飲料で長寿不死の霊薬”であるとされています。仏教が中国に伝わった際に、これを中国の甘露と区別するために“醍醐(だいご)”と漢訳されました。

しかし、醍醐イコール甘露でしょう。似たような話が聖書にもあります。砂漠に夜出現する、神から与えられたと伝わる不思議な食べ物“マナ”がそれです。

さて、素晴らしいキャンプ場が数々ある長野県に、この甘露伝説があるんです・・・
場所は、長野県豊津村(現:下水内郡豊田村)。

ここには江戸期以前より不思議な伝説が残っています。その伝説とは“甘露が降りると、その年は豊作になる”というもの。郷の者らはそのことを聞き知っていたものと見え、代々その言い伝えを子孫に残しています。江戸期に甘露の記録を探ってみましたが、それらしい記録もなく、単なる伝説話だろうとたかをくくっていたある日。

偶然目にした明治維新直後の新聞に奇妙な記載を発見したのです。それは浮世絵手法で作られた当時の錦絵新聞でした。この紙面に大きく“甘露降る”の記載があるではないですか!これは恐らく公のものとして残る唯一の記録ではないでしょうか。新聞は郵便報知新聞で、そこには以下のような文面が・・・
長野県下下水内郡豊津村は西方一帯丘陵に包まれ、東方は千曲川の清流を隔て広野を控えたる肥饒(こへたる)の地なるが、去年二十五日午後二時頃、如何なる故にや至る所の草木の葉に甘液の潤をへるを見出したり。

中に就いて最も甘液の多きは笹の葉、桜の葉等なり。此の液の発し居る葉面は何れも皆な温然たる光沢を帯べり。試みに之に手を触るれば頗(すこぶる)粘着力ありて、指頭に附着す。また之を嘗むれば甘味著しくして別に臭気もなし。村民之を名付けて甘露と做(な)せり。

同地方にて古来の言い伝へに拠れば草木の葉面に斯かる甘液発するは豊作の兆候なりと云ふ。さりながら桑葉に発する時は頗る蚕に害を与ふる由。同所の大日本農会員なる竹内栄三郎氏より同会へ充てこれらの甘液は如何なる原因より生じ如何なる利害を有するものなるやを問い合わせ来れり。(郵便報知新聞 明治二十一年六月九日 記事抜粋)

つまり、甘露とは夜降るばかりでなく昼にも降る、ということ。それは葉の面に附着し、非常に粘着力があり、舐めると甘く匂いはないということ。桑の葉に附着すると養蚕には多大の被害が及ぶということ・・・がわかります。

甘露そものを実見していないためなんとも言いようもありませんが、果たしてこの甘露というものは、どういったものだったのでしょうか。長野でペンションを経営する友人に尋ねたところ、当然のように知りませんでした(笑)

この伝説が実際に起きた地方は下水内郡豊田村です。この付近には“のよさの里”のように温泉を24時間堪能できる極楽な穴場キャンプ場はじめ素敵なキャンプ場がたくさんあります。こうした伝説を追ってキャンプする、っていうのもなかなかいいものです。

それに、豊田村といえば唱歌“故郷”を作詞した高野辰之博士の故郷でもあります。
兎追いし(うさぎおいし)かの山
小鮒釣りし(こぶなつりし)かの川
夢は今も めぐりて 忘れがたき故郷(ふるさと)
 

何度くちずさんでも、いいものです。甘露のほかに甘いもの・・・それはあまく切ない故郷の思い出かもしれませんね。

【付近のキャンプ場】
のよさの里オートキャンプ場【★★★ 3】

栃川高原キャンプ場【★★☆ 2~2.5】

オートキャンプ場“どんぐり村” 【★・・・不明】

斑尾高原大池キャンプ場【★・・・不明】

■湖楽園キャンプ場【★・・・不明】 など

※評価の★基準はキャンプ場紹介の過去記事最下部に記載

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この記事へのコメント
これって樹液でしょうか?でも甘いんですしふしぎです
Posted by fumi at 2007年05月23日 23:39
fumiさん>それが不明により、ミステリー(笑)
Posted by ユウ at 2007年05月27日 13:59
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    コメント(2)