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2007年07月25日

秘境【銀山平&奥銀山キャンプ場】

秘境【銀山平&奥銀山キャンプ場】


越後・銀山平キャンプ場の林道で化け物と誤解された話


※この記事はGONTITI(ゴンチチ)のアルバム”南国音楽”を聴きながら読んでいただくと気分です♪

♪ 秋田の国ではぁ雨が降っても唐傘などいらぬ
手頃な蕗の葉 さらりとさしかけ サッサと出て行くかえ ♪


これは、皆さんご存じの(誰がご存じなのだ!)秋田音頭です。この唄では、秋田では雨が降っても手頃なフキの葉を傘代わりにできるので傘などいらない、ってなことが唄われていますが・・ほんと?!

なーんて、思った方も何人かはいることでしょう(^^;; 実は新潟から会津に向かう途中の深い山中に奥只見湖という、それは静かな湖があり、近くには銀山平キャンプ場という自然たっぷりの素敵なキャンプ場がひっそりと営業しています。で、何が言いたいのかといいますと、ここで想像を絶するものすごい夕立を経験したのです・・・
家族をキャンプ場に残し、僕は犬を連れて林道奥へと散策に。それまで晴天だった空に、いつしか雲がわき上がり、いきなり雷鳴が轟いたかと思う間もなく痛いほどの大粒の雨がバシバシバシバシ・・・っと叩きつけるように降ってきたのです。

こんなものすごい夕立、北アルプスでも滅多に経験できません。歌舞伎の蜘蛛の糸のように、白い糸が上から投げ下ろされたように、あたり一面が真っ白で何も見えないほど。このとき傘など持っているはずもないため、あわてて林道横の森に入り、巨木の下で雨宿り。

もうそこだけ蜘蛛の糸から逃れたような空間。ときどきパラパラと頭上から水滴がしたたりますが、一歩踏み出した先の夕立に較べたら天国と地獄の差です。僕は衣類が濡れるのを防ぐために、着ていたシャツとジーンズを脱ぎ、それを小さく丸めて胸元に抱えました。

5分、10分・・・立っているうちに水滴を避けつつ、ついに水滴が垂れない絶妙な場所を発見。少しでも動くと水滴が身体を濡らすので、片手で小さく丸めた衣類を胸元で抱え、もう片方の手には犬の紐が・・・という状態で、まるで彫刻のように微塵も動かず、濡れた髪から垂れる水が顔に流れないよう、やや俯き加減で目だけをぎょろぎょろさせて暗い木陰に立っていたわけです。

早く止め、早く止め・・・とまるで念仏のように心中で唱えるうちに、なぜか得も言われぬような気持ちよさ。地面に叩きつける雨粒から水煙があがり、風がざざざ・・・と吹くたびに霧のように流れ行く。あたりの緑は生き返ったように瑞々しくて、空気がすーっと涼やかになる。

ああ、夕立って気持ちいいなぁ・・・とそんなことすら思ってしまいました。そして自分の身体を見れば、こんな林道の奥の森のキワにトランクス一丁で立っていて、その男の足元にはお座りした犬(笑) この状況を想像したら、もうどうしようもなく可笑しくなって、笑ってしまいました。

   ふふ・・・ふふふふ・・・・ふふふ

雨の中、暗い森の木の下で、にやにや笑いながら立っている男・・・こんなのが都会の公園だったなら、たちまち逮捕でしょう。

そうしてやや小降りになった頃、林道が騒がしくなりました。上から車のエンジン音が聞こえてきます。どうやら山中の工事関係者の車のようです。車はバシャバシャと水溜りのできた林道をやってきました。

その車が目の前を横ぎる瞬間でした・・・車の中の土方作業員と視線があってしまったのです。ワンボックスの後席から窓越しに外をぼーっと眺めていた彼は、こちらを見た瞬間、驚いたように目と口を大きく開けました。そしてそのまま車は通り過ぎました。彼の口は「あ!」というように、ほんとうに大きく開きました(笑)

林道のちょっと先で、車のブレーキランプが一度ついて、止まりかけたなぁと思った瞬間、再び車は速度を上げて林道を下って行ってしまいました。なにやら化け物にでも誤解されてしまった危険もあります・・・警察でもやってきたらいやだな、とふと思いました。

「止まってくれれば、誤解されないのに・・・ケチだな」

と僕は独り言のように呟き、それから15分ほどじっと立ち続けました。やがて嘘のように雨が止み、再びじりじりとした日差しとともに蝉が鳴き始めました。森から出た僕は、シャツとジーンズを着て、来た道をニコニコしながらのんびりと引き返しました。遠くの空には大きな虹がかかっています。

キャンプ場に戻ると、道の先の売店横に先ほどの車が止まっていて、そこのオバサンと男達がなにやら話している姿。もしも自分のことを化け物として話しているといやなので、見つからないようにコソコソとキャンプ場の中に入りました。戻ると奥さんが心配そうに待っている姿が見えました。

もしも、ここに秋田蕗があったなら、それを傘代わりにもできたでしょう。

秘境【銀山平&奥銀山キャンプ場】


この巨大な秋田フキは、茎の長さ1.5m以上、葉幅1m以上にもなるフキの亜種。秋田以北に自生しており、秋田では仁井田地域で江戸時代天保末期頃から栽培されたとのこと。風味がよくて食用にも薬にもなる秋田蕗は、秋田藩から将軍家への献上品として喜ばれたと伝わります。

下は“鹿角三姫のBlog”にある「秋田フキ刈り取り撮影会」の光景です。秋田蕗の大きさがこれを見てもわかります。

秘境【銀山平&奥銀山キャンプ場】©鹿角三姫のBlog

江戸時代、この秋田蕗が原因で秋田藩に御取り潰しの危機がありました。話だけ聞けば、なんとも子供じみた事が原因なのですが・・・長くなりますので、この話は次回。

この時の“銀山平キャンプ場”は非常に素晴らしいキャンプ場です。夏休みの週末でも混んでいない。奥只見湖も間近だし、真正面には荒沢岳が雄大に聳え立つ。川遊びにトレッキング、そしてカヌーにカヤック・・・まさにアウトドア天国です。

サイトは川をはさんで管理棟側は林間のキャンプ場。対岸は広場のようになったオートフリーサイト。林間でも間近に車が止めておけるので不便はありません。僕はここの林間が好きです。木陰に入れば夏でも涼しいとはいえ、オートフリーサイトは日差しを遮るものがないので、暑いです。

銀山平キャンプ場【★★★・・・3ポイント】
■場所:新潟県魚沼市銀山平宇津野852-19
■問い合わせ:025-795-2448
■期間:7月1日 ~ 10月中旬
■サイト:フリーサイト、オートサイト(25区画)
■施設:管理棟、トイレ、野外炊飯場、温泉、炊事棟など
■販売:薪、ジュースなど
公式HP

そしてもうひとつ・・・銀山平キャンプ場のさらに奥には・・・

小白沢ヒュッテが経営する奥銀山キャンプ場という、まさにカヌーイストのためのユートピアなキャンプ場もあります。こちらは、カヌー好きな人たちが密かに愛している場所のため、多くを語る必要もないと思われますが・・・とにかく自然の静寂に包まれたステキな場所です♪

ここは、情報があまり露出しないため、カヌーと自然を愛する人が大切に利用しているキャンプ場です。ですので、混雑とはいっさい無縁の直火OKの非常にナチュラルなキャンプ場。誰にも言わず、秘密にしておきたい場所のひとつです。

夏に新潟周辺でキャンプする予定ですが、ここにも立ち寄る計画です。ただし、ここは混雑とは無縁の穴場キャンプ場ですので、予定は未定、気が向いた時におもむろに行く、というスタイルです(^^;;

奥銀山キャンプ場【★★★☆・・・3.5ポイント】
■場所: 新潟県魚沼市下折立字赤川表978
■問い合わせ:090-2560-0330(6月~11月初旬)※予約不可
■サイト:明るいナラの森のキャンプサイト。土。フリー。オート不可。駐車場有
■設備:水場、トイレ×2、ヒュッテ(管理棟)、野外炊事場
■レンタル:テント7張
※風呂はヒュッテ内のものを利用します(400円)。しかし、これはあくまでもヒュッテ宿泊客優先。僕は、ここでお風呂に入ったことはありません。入らなくてもカヤックで水浴びしちゃうので、肌はさらさらです♪
水場の水は、ものすごく冷たくて抜群にウマイです。それにドイツを思わせるヒュッテでは、ステキなコンサートも催されます。ここは連泊して、最終日にヒュッテ泊というのが最高かもしれません。僕も、このヒュッテにはぜひ宿泊してみたいと思っています。
公式HP

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Posted by ユウ_zetterlund at 18:12│Comments(17)湖キャンプ
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前々回の記事で、フキが原因で秋田藩が御取り潰しの危機に直面した話を次回、というように書いたまま、別の話題にスルリと移行しかけましたが、ご指摘があったので、ここで決着をつけ...
フキの話題二番勝負・歴史&アウトドアならではの豪快料理【† CLUB nature †】at 2007年07月27日 17:46
この記事へのコメント
口が「あ!」っていうところで思わず笑っちゃいました (^-^) ワンボックスの後席の人、ホントびっくりしたんでしょうねー(笑) でも秋田蕗をかぶって立っていたらもっと驚きそうな感じもして、、(笑)

前に近所の嫌な噂のある怖ーい山越え道を一人で夜に車で走ってまして、頂上付近に来たところで「キラッ」っと何か光が。「うわっ!目みたいに二つ光ってる。しかも高い位置だし猫でもないかも」と恐々横を通り過ぎる時にちらっとだけ視線をそちらに向けると、、、、鹿でした。
冷や汗出ましたよ~(笑)
Posted by norinori at 2007年07月25日 22:17
雨の林道でそんな人影を見かけたら。。

私も間違いなくアクセルを全開に
してしまうと思います。

幸い、今のところ猿か鹿くらいしか
でくわしていません。
Posted by kimatsu at 2007年07月25日 23:21
ユウさん
ポンチョはどうしたんですか?
忘れたらだめですよ~

ポンチョ着てたら
もっと00に間違えられたりして(;^_^A
Posted by Takapon at 2007年07月25日 23:35
★norinori さん★
まるで、トトロのようなかんじだったかもしれません。
闇に光る鹿の目も、いっしゅんドキッとしますねー!いっぽう、熊の目はオレンジに光ります。
Posted by ユウ at 2007年07月25日 23:43
★kimatsu さん★
僕も、たぶんそんな人を見かけたら・・・逃げますね(^^;;;
Posted by ユウ at 2007年07月25日 23:44
★Takapon さん★
不覚にも・・・手ぶらだったんですよー。雨の匂いもしてなかったので、そのままズンズン林道を山奥へ。
何となく雨っぽい匂いがしたと思ったら、いきなり雷雨でした。さすがに裸にポンチョは・・・妖怪です(^^;;
Posted by ユウ at 2007年07月25日 23:47
おっきなフキなのだー 

こんなのお料理したら 何十人も食べれそうです

傘にした後は、煮物にして食べるのだ(≧∀≦)
Posted by たるたる at 2007年07月26日 00:11
takaponさんの言うように
裸にポンチョはテルテル坊主なのだ(笑)
Posted by たるたる at 2007年07月26日 00:12
見方によっては色々と考えられますね

・身ぐるみ剥がされた男
・秘湯を楽しんだ男
・ただの露出狂男

( ´∀`)
Posted by simoji at 2007年07月26日 01:58
僕も以前釣りに行った先の林道で
宙に浮いたような人を発見!?
案山子みたいだったのですが
腰が抜けるほど驚きました(笑)

でも、ユウさんの話聞いてると
実は案山子じゃなかったのかも…爆怖
Posted by びあ! at 2007年07月26日 07:04
ユウさんの判断はすごく正しいと思うのですが、周りから見たらかなりの変態野郎に思われますね~\(^▽^@)ノ アハ

風邪引かなかったですか??
ユウさんは体が丈夫そうだから、ヘッチャラか!

銀山平…今年はさらに客足が減りそうです…
なんたって中越沖地震もあって、新潟には寄り付かない人が多いみたいですから…
(柏崎近郊、海岸は特に)
例の事件がありましたから。

一番ベストなのは、銀山平でキャンプをした後、8月2日・3日の長岡花火(日本でも有数の大きさを誇る。1日20000発)を見る事ですね~。キャンプも楽しんで、花火も楽しむみたいな。
ただ、花火は毎年80万人の人出なので、帰りは混雑が必死です…

しかし…秋田フキは尋常じゃない大きさですね~w(°o°)w 
Posted by lilt at 2007年07月26日 10:56
★たるたるさん★
このふき、15倍はありますから・・・15人分(^^?? しっかりと重曹であく抜きしなくちゃいけませんね。
Posted by ユウ at 2007年07月26日 21:57
★simoji さん★
もうひとつ・・・トトロ・オタク(笑)
秘湯のときはハッスルしますよ~! 混浴だろうとなんだろうと・・・でも恥ずかしいです(^^;;
Posted by ユウ at 2007年07月26日 22:00
★びあ! さん★
それ、決して僕じゃありません(^^;;
案山子のコスプレしてる人・・・聞いたことないです(笑)
そういえば富士の樹海の奥に、高い木の枝に女性の着物が吊り下がってるのを発見して、こわかったです(^^;;
Posted by ユウ at 2007年07月26日 22:02
★lilt さん★
あああ・・・それだけは言っちゃだめー(^^;;
ふふふふ、となぜか笑ってしまった時、脳裏には”もしかして変態?”というツブヤキが(笑)
Posted by ユウ at 2007年07月26日 22:05
奥銀山キャンプ場
むか~し、釣りキャンプしました。
釣果も良い思い出なのですが。このキャンプ場も印象深く残ってます。
笑ったのは、友人がここのトイレ(ぼっとん)で用が足せず、便秘になったこと。
今は知りませんが、むか~しは確かに凄いトイレでした。
Posted by なむたーん at 2007年07月29日 11:39
★なむたーんさん★
やはり釣り人とカヌーイストには知られていますね~!ここで45センチ以上のイワナもあがっているらしいですね。僕は毛ばりです(^^
Posted by ユウ at 2007年07月29日 19:47
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