2007年08月24日
奥秩父の幻の大滝で、友人に憑いた正体不明の何か。
= 怪談CLUB 其の八 =
夏もそろそろおしまい。というわけで、今月最後の怪談CLUBです。
実のところ、子供の頃に読んだ小説「宝島」に触発されたものか、15歳の頃から隠し金を探すのが好きで、地図を眺めたり、バックパッキングに名を借りてあちこちの沢や谷筋にゴソゴソと入っていた。
この国の隠し金は特殊で、財宝を隠すという目的以外に、その山の神性をより高めるために、採取し精製した金の一部を埋め戻すということが永く行われている。あきらかにこれは、一種宗教的な行為。
錬金術でも、その本来の目的は金を目指す自己存在の実現。これは自分の精神しいては霊性を金にするという行為といえる。霊における金とは、聖書に言う永遠の命のことと僕は思っていますが・・・
こんな金山衆が活躍した金山が、山梨や奥秩父にはごろごろしています。
金はこの世の完成物で、だからこそ尊い。それで金持ちになる、という目的ではなく神の象徴を探すという目的で採取が長いこと行われ、その都度、灰吹き法(後にアマルガム法)で精錬された実に膨大な露金と呼ばれる金が採掘坑道の中に再び埋められたと推測できる。
事実、古い坑道から露金が相当に発見されてもいる。(西欧の錬金術でも、金を得るためには採取した金の大半を捨てねばならぬ、とされている)
金山とされている山の付近には行者が入っていたと思しき沢がいたるところにあり、そういったところでは、記録にさえ残っていない相当に古いズリの形跡が発見できるし、金の鉱石も入手できたりする。 (西丹沢・・・道志の森からほどちかい城ヶ尾峠のさらに西にも武田の隠し金山が地震で埋没したままになっている。ここは“おいらん淵”に匹敵するほどの賑わいがあったが、その人々も土砂の下敷きになったまま・・・こんなことを書くとすぐに幽霊スポットになりそうではあるけれど、簡単には入れぬ場所だから当面はだいじょうぶだろう ^^; )
で、こんな話をしていると、友人のKが奥秩父の沢に入りたい、と目を輝かせた。Kは山初心者で、沢も丹沢のモミソ沢しか経験がない。ズリを見つける沢登りは薮と切立った斜面の連続で、辛いばかりでまったく面白くない。
いろいろ話すうちに、沢に慣れるために登攀(クライミング)気分を味わえる気持ちの良い沢がいい、ということに。
それが奥秩父の笛吹川流域にある、ヌク沢・左俣。水平距離にして約3500メートル。標高差は1200メートルほど。沢に入って、源流部まで、Kであれば7時間~8時間あれば到達できると目算し、決定。この沢には、フィナーレとして100メートルの幻の滝とよばれる大滝が待ち構える。ここを登るとき、途中からの眺望は素晴らしいものがある。もちろん技術的な難所はないので初心者でも登れる。

さて、当日。5メートルの二段の滝、6メートルの滝、5メートルのナメ滝・・・と、Kは調子よく登っていた。そして途中の枝沢を注意深く選別し、右に左に右に・・・と遡行を続ける。そうするうちに、沢特有の痺れるような冷たい水を浴び続けたのと、慣れない地下足袋&ワラジという足元のためなのか、Kは小休憩を頻繁にリクエストするようになった。
水を浴びて滝を越えては休み、しばらく岩場を歩いては休む。こうしてどんどんペースは落ちた。
朝6時に遡行を開始して、予定では午後2時半過ぎには稜線に出ると算段している。天候は薄曇り。気圧配置の関係で、夕方には雷雨があるかもしれない。できれば早めに沢を抜けて尾根の斜面に取り付きたい。
結局、大滝手前の7メートルの滝に至ったのは昼過ぎだった。水の落ちる滝を登るのは、普通のクライミングに較べても骨が折れる。このとき濡れた岩を登るKの足がミシンを踏むように震えていた。僕はザイルを用意し、Kのハーネスに結ばせた。
この7メートルの滝を越えると260メートルの大滝が眼前に姿を見せる。クライマックスだ。小滝を越えて姿を見せたKは、一瞬唖然とした。
「・・・すごい!これ登るの?ほんとに?!」
普通に沢を登る人であれば、この大滝はノーザイルでも余裕で登れる。しかしKはすでに疲労が見えるうえに、危なっかしい。そのためザイルを結ばせ、僕がトップで適当なところまで登り、確保してから登らせた。
ちょうど50メートルあたりの場所に、岸壁の左側(右岸)から水流を横切って右側(左岸)へトラバース(横移動)しなければならない場所がある。Kはここで相当に手間取った。僕は、万が一落ちても必ず確保しているから怖がらないように・・・と何度も促しようやく到達し小休止。
ここを登るさいに、絶対に背後と下を見ないこと、と執拗に言ってきた。それは恐怖を感じさせないためばかりでなく、この小休止でKを驚かせようとしたためだった。
この20センチほどの岩の出っ張り(小さなテラス)で僕らはザイルを岩にビレイ(固定)し背後を振り返った。
「おお!・・・うわぁ!」
心底嬉しそうなKの歓声だった。高度に慣れていないKは下を見ると、不安そうな顔をするが、しかし真正面に見える富士山の威容と遥か彼方に続く下界の光景に久しぶりの笑み。
Kに異変が起きたのは、この滝を越え、小雨がぱらつきはじめた頃・・・
沢が伏流となる源流近くまで詰めてから右の尾根に取り付こうと思っていたが、Kがその途中で右に上がろう、と険しい顔で訴える。顔がやや青白く見え、表情が別人のようだった。
K「そこ、そこのザレ場からあの尾根に・・・」
僕「だめだよ。もうすこし沢を詰めないと、尾根までは樹林帯の薮コギでシンドイだけだよ」
K「でも、そこから登ろう・・・あそこから登りたい・・・」
執拗に食い下がるKに僕はついに折れ、横の土が露呈し崩れかかっている斜面に取り付いた。Kは先頭にたって懸命に登る。背後の僕の耳にはKの獣のような喘ぎ声。そして何かに憑かれたように闇雲に登る異様な背中が見えた。

そして深い樹林に入ると小さな羽虫が真っ黒な霞のように顔の周りに群がってきた。息をすると鼻や口に飛び込むし、目にも入る。僕はたまらず虫除けのスプレーを頭に噴射した。Kにもスプレーしようとするが、Kは狂ったように小枝を掻き分け樹林帯を上へと進み続ける。
そのうちにおかしなことに気付いた。Kの進路が上ではなく、右側へと逸れ始めている。
「おい、そっちに行ったら登山道に出られない」
この言葉にも無言のKに腹が立ち、僕はKのザックを背後からつかんで引き倒した。Kは倒れたまま、荒い息で「うー・・・」と唸っている。
僕は仕方なくKの横に座るとタバコを吸った。羽虫はスプレーには抵抗力があるようだが、タバコの煙で霧散した。それを知った僕は、虫の群がるKの顔に煙を吹きつけた。案の定、虫は逃げ散った。足元を見ると、濡れた地下足袋とワラジは泥まみれになっている。
しばらくすると、Kが目を開けて僕の顔を見ている。
僕「?」
K「一本もらってもいいかな?」
Kは地面に尻をついたまま、しばらくタバコをくゆらせていた。そして呟いた一言は「夢見てたかもしれない・・・」だ。冗談じゃない。こんなところで勝手に夢を見られて、夢のルートの巻き添えになるなんて御免だ。そうは思ったが、僕はただ「もう歩ける?」とだけ聞いた。
その後、再び密生するツガ系の暗い枝をかきわけつつ、つらい薮コギの後、ついに登山道に飛び出した。そのとき、ちょうど登山道を歩いていたオバサン登山グループが驚きの小さな声を上げた。きっと熊と思ったのだろう。
そしてこの登山道でKに異変。
Kの足取りは、ゆらゆらと蛇行し、まるで夢遊病患者だった。ゆらゆらと左右に蛇行し、そして立ち止まる、そして再びゆらゆら・・・横に回ってみれば、Kは顔をうな垂れて下を見たまま。おい、と声をかけて揺すってもその目は虚ろで寝ているようにも見える。
これは明らかに意識が飛んでいる・・・そう思った瞬間、Kは足元の倒木に腰かけてしまった。ザックを背負ったまま寝たように動かない。僕はKの背からザックを降ろし、ちょっと待ってて、と声をかけ、登山道を走った。
ものの10分もはしると、一軒の避難小屋がある。思い扉を開けて誰もいないのを確認するとそこにザックを置き、再び走って戻り、Kのザックを背負って、いっしょに小屋へ。今日はここで一泊することにした。
その晩Kは、夕食を作る僕の横で寝ていた。そして、何やら話し始めた。
「ああ横浜?うん、いま勝ってるよ・・・」
誰と話しているのやら(笑)横浜ファンのKらしい寝言だった。そして夕食に起して、食事とお茶を飲みながらその話をすると、「恥ずかしいとこ見られちゃったなぁ」とKは笑った。
その日の深夜のこと。ぼそぼそと人の話し声に目が覚めた。Kの声だった。
「そこの尾根で・・・迷った・・・ずーっと迷って・・・道がない・・・降りて来てよ・・・おねがいだから・・・降りて来て・・・降りてきてよ・・・」
なんだよ、気味悪いな・・・と思い、僕はKに背を向けた。
僕らは小屋の奥の板の間に居た。一番奥にK。そのKに背を向けた僕の目には、真っ暗な土間の向こうの、大きな入り口の扉が目に入る。そこに灰色っぽい煙のようなもやもやが、見えた。
あ、煙?と思ったのもつかのま、なんだかそれが、輪郭の定まらない人のように見えた。
しかし、唯一の窓は木戸でぴたり閉ざし、月の光すら差し込まぬ闇の中、何かが見えるわけもない。目覚めたばかりで目やにが眼球について、白っぽくぼやけて見えることがある。僕はそれかもしれないと思ったが・・・このとき背筋に嫌な寒気が走った。
「降りてきて・・・・降りてきて・・・ああ・・・寒い・・・」
奥秩父の山中の夜は夏でも冷える。そのKの言葉に、シュラフに寝ているのに、とふと思った。そう思いつつ、Kの寝言がKの言葉のようには聞こえなかった。
なんだかその言葉が、まるでその灰色の煙が話しているように聞こえてきた。いやだなぁ・・・僕はとっさにシュラフを顔まで被り、ぎゅっと顔の出ている部分を紐で絞って、中で息を殺した。
そういえば、尾根が見えたあたりからKの様子は変だった・・・それは疲れていたからかもしれないけれど・・・目の焦点があわないというか、生気が抜けたとでもいうか・・・あの大滝で何かが憑いたのかな・・・とそんなことを思った瞬間。
「へへ・・・」と、背後でKが笑ったのが聞こえた。
こういう偶然の符合って、なんだか、すごく怖い。自己暗示にかかったせいか、K以外の何かの気配を感じ始めてしまった。その気配のようなものは、土間のほうから近づいて、今や板の間に上がり、シュラフに潜り込む僕の目の前にあった。
背筋に冷たいものを感じつつ、幸いにも疲れのためいつしか眠ってしまっていたようで、ガタンという戸口の開く大きな音に目が覚めた。
そこに仁王立ちになる黒い何者かの姿が目に入った。
一瞬、白い煙のようなものと、その影が重なって見えた。時間の感覚がなく、思わず声を出しそうになったが、それよりも早く「おはようございます」という声が聞こえた。
まぶしい朝の光を背後に立つ、登山者のようだった。彼は土間に脱いだ僕らのぼろぼろのワラジを見ると「沢ですか」と元気な声でたずねてきた。この後、彼と朝食を共にし、登山靴を履こうと入り口の土間を見ると、隅のちょうど四十センチ四方が黒々と濡れていた。
その位置は、たしかに昨晩、灰色の煙のような何かが立っていた場所だったかな、とふと思った。入り口の隙間から入った夜の冷気が、そこを濡らしたんだ、と思ってはみたが、どうもこの得体の知れない怖さは今でも残っている。
下山の途中、昨日さ・・・とKに寝言の事を話してみた。食事と睡眠で元気を取り戻したKは、なにも覚えていなかった。
人は自己催眠にかかりやすいという。もしかしたら、偶然の状況が重なって、知らずうちに僕は自己暗示状態に陥っていたのかもしれない。
しかし、万が一、この山域で行方不明になっている登山者がいたのかどうか。それは確認していない。もしも、居るのだとすれば、そしてKの寝言を真に受けるとすれば・・・目の前のヌク沢へ切れ落ちる斜面の下に、その人は今も居るのかもしれない。
斜面の中ほどの笹薮の中に、数少ない水場がある。地図を頼りにその水場へ降りていく人は、少なくは無いはず。何かの拍子での事故や、濃霧の際の道迷いも、可能性としては皆無とはいえないだろう。
この後、現在のアウトドアクラブの仲間とヌク沢へ一度入ったが、そのときはどこをどう間違えたのか、途中で枝沢に誘い込まれて別の険しい尾根に出てしまった。以来、この沢へは入っていない。
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金はこの世の完成物で、だからこそ尊い。それで金持ちになる、という目的ではなく神の象徴を探すという目的で採取が長いこと行われ、その都度、灰吹き法(後にアマルガム法)で精錬された実に膨大な露金と呼ばれる金が採掘坑道の中に再び埋められたと推測できる。
事実、古い坑道から露金が相当に発見されてもいる。(西欧の錬金術でも、金を得るためには採取した金の大半を捨てねばならぬ、とされている)
金山とされている山の付近には行者が入っていたと思しき沢がいたるところにあり、そういったところでは、記録にさえ残っていない相当に古いズリの形跡が発見できるし、金の鉱石も入手できたりする。 (西丹沢・・・道志の森からほどちかい城ヶ尾峠のさらに西にも武田の隠し金山が地震で埋没したままになっている。ここは“おいらん淵”に匹敵するほどの賑わいがあったが、その人々も土砂の下敷きになったまま・・・こんなことを書くとすぐに幽霊スポットになりそうではあるけれど、簡単には入れぬ場所だから当面はだいじょうぶだろう ^^; )
で、こんな話をしていると、友人のKが奥秩父の沢に入りたい、と目を輝かせた。Kは山初心者で、沢も丹沢のモミソ沢しか経験がない。ズリを見つける沢登りは薮と切立った斜面の連続で、辛いばかりでまったく面白くない。
いろいろ話すうちに、沢に慣れるために登攀(クライミング)気分を味わえる気持ちの良い沢がいい、ということに。
それが奥秩父の笛吹川流域にある、ヌク沢・左俣。水平距離にして約3500メートル。標高差は1200メートルほど。沢に入って、源流部まで、Kであれば7時間~8時間あれば到達できると目算し、決定。この沢には、フィナーレとして100メートルの幻の滝とよばれる大滝が待ち構える。ここを登るとき、途中からの眺望は素晴らしいものがある。もちろん技術的な難所はないので初心者でも登れる。
さて、当日。5メートルの二段の滝、6メートルの滝、5メートルのナメ滝・・・と、Kは調子よく登っていた。そして途中の枝沢を注意深く選別し、右に左に右に・・・と遡行を続ける。そうするうちに、沢特有の痺れるような冷たい水を浴び続けたのと、慣れない地下足袋&ワラジという足元のためなのか、Kは小休憩を頻繁にリクエストするようになった。
水を浴びて滝を越えては休み、しばらく岩場を歩いては休む。こうしてどんどんペースは落ちた。
朝6時に遡行を開始して、予定では午後2時半過ぎには稜線に出ると算段している。天候は薄曇り。気圧配置の関係で、夕方には雷雨があるかもしれない。できれば早めに沢を抜けて尾根の斜面に取り付きたい。
結局、大滝手前の7メートルの滝に至ったのは昼過ぎだった。水の落ちる滝を登るのは、普通のクライミングに較べても骨が折れる。このとき濡れた岩を登るKの足がミシンを踏むように震えていた。僕はザイルを用意し、Kのハーネスに結ばせた。
この7メートルの滝を越えると260メートルの大滝が眼前に姿を見せる。クライマックスだ。小滝を越えて姿を見せたKは、一瞬唖然とした。
「・・・すごい!これ登るの?ほんとに?!」
普通に沢を登る人であれば、この大滝はノーザイルでも余裕で登れる。しかしKはすでに疲労が見えるうえに、危なっかしい。そのためザイルを結ばせ、僕がトップで適当なところまで登り、確保してから登らせた。
ちょうど50メートルあたりの場所に、岸壁の左側(右岸)から水流を横切って右側(左岸)へトラバース(横移動)しなければならない場所がある。Kはここで相当に手間取った。僕は、万が一落ちても必ず確保しているから怖がらないように・・・と何度も促しようやく到達し小休止。
ここを登るさいに、絶対に背後と下を見ないこと、と執拗に言ってきた。それは恐怖を感じさせないためばかりでなく、この小休止でKを驚かせようとしたためだった。
この20センチほどの岩の出っ張り(小さなテラス)で僕らはザイルを岩にビレイ(固定)し背後を振り返った。
「おお!・・・うわぁ!」
心底嬉しそうなKの歓声だった。高度に慣れていないKは下を見ると、不安そうな顔をするが、しかし真正面に見える富士山の威容と遥か彼方に続く下界の光景に久しぶりの笑み。
Kに異変が起きたのは、この滝を越え、小雨がぱらつきはじめた頃・・・
沢が伏流となる源流近くまで詰めてから右の尾根に取り付こうと思っていたが、Kがその途中で右に上がろう、と険しい顔で訴える。顔がやや青白く見え、表情が別人のようだった。
K「そこ、そこのザレ場からあの尾根に・・・」
僕「だめだよ。もうすこし沢を詰めないと、尾根までは樹林帯の薮コギでシンドイだけだよ」
K「でも、そこから登ろう・・・あそこから登りたい・・・」
執拗に食い下がるKに僕はついに折れ、横の土が露呈し崩れかかっている斜面に取り付いた。Kは先頭にたって懸命に登る。背後の僕の耳にはKの獣のような喘ぎ声。そして何かに憑かれたように闇雲に登る異様な背中が見えた。
そして深い樹林に入ると小さな羽虫が真っ黒な霞のように顔の周りに群がってきた。息をすると鼻や口に飛び込むし、目にも入る。僕はたまらず虫除けのスプレーを頭に噴射した。Kにもスプレーしようとするが、Kは狂ったように小枝を掻き分け樹林帯を上へと進み続ける。
そのうちにおかしなことに気付いた。Kの進路が上ではなく、右側へと逸れ始めている。
「おい、そっちに行ったら登山道に出られない」
この言葉にも無言のKに腹が立ち、僕はKのザックを背後からつかんで引き倒した。Kは倒れたまま、荒い息で「うー・・・」と唸っている。
僕は仕方なくKの横に座るとタバコを吸った。羽虫はスプレーには抵抗力があるようだが、タバコの煙で霧散した。それを知った僕は、虫の群がるKの顔に煙を吹きつけた。案の定、虫は逃げ散った。足元を見ると、濡れた地下足袋とワラジは泥まみれになっている。
しばらくすると、Kが目を開けて僕の顔を見ている。
僕「?」
K「一本もらってもいいかな?」
Kは地面に尻をついたまま、しばらくタバコをくゆらせていた。そして呟いた一言は「夢見てたかもしれない・・・」だ。冗談じゃない。こんなところで勝手に夢を見られて、夢のルートの巻き添えになるなんて御免だ。そうは思ったが、僕はただ「もう歩ける?」とだけ聞いた。
その後、再び密生するツガ系の暗い枝をかきわけつつ、つらい薮コギの後、ついに登山道に飛び出した。そのとき、ちょうど登山道を歩いていたオバサン登山グループが驚きの小さな声を上げた。きっと熊と思ったのだろう。
そしてこの登山道でKに異変。
Kの足取りは、ゆらゆらと蛇行し、まるで夢遊病患者だった。ゆらゆらと左右に蛇行し、そして立ち止まる、そして再びゆらゆら・・・横に回ってみれば、Kは顔をうな垂れて下を見たまま。おい、と声をかけて揺すってもその目は虚ろで寝ているようにも見える。
これは明らかに意識が飛んでいる・・・そう思った瞬間、Kは足元の倒木に腰かけてしまった。ザックを背負ったまま寝たように動かない。僕はKの背からザックを降ろし、ちょっと待ってて、と声をかけ、登山道を走った。
ものの10分もはしると、一軒の避難小屋がある。思い扉を開けて誰もいないのを確認するとそこにザックを置き、再び走って戻り、Kのザックを背負って、いっしょに小屋へ。今日はここで一泊することにした。
その晩Kは、夕食を作る僕の横で寝ていた。そして、何やら話し始めた。
「ああ横浜?うん、いま勝ってるよ・・・」
誰と話しているのやら(笑)横浜ファンのKらしい寝言だった。そして夕食に起して、食事とお茶を飲みながらその話をすると、「恥ずかしいとこ見られちゃったなぁ」とKは笑った。
その日の深夜のこと。ぼそぼそと人の話し声に目が覚めた。Kの声だった。
「そこの尾根で・・・迷った・・・ずーっと迷って・・・道がない・・・降りて来てよ・・・おねがいだから・・・降りて来て・・・降りてきてよ・・・」
なんだよ、気味悪いな・・・と思い、僕はKに背を向けた。
僕らは小屋の奥の板の間に居た。一番奥にK。そのKに背を向けた僕の目には、真っ暗な土間の向こうの、大きな入り口の扉が目に入る。そこに灰色っぽい煙のようなもやもやが、見えた。
あ、煙?と思ったのもつかのま、なんだかそれが、輪郭の定まらない人のように見えた。
しかし、唯一の窓は木戸でぴたり閉ざし、月の光すら差し込まぬ闇の中、何かが見えるわけもない。目覚めたばかりで目やにが眼球について、白っぽくぼやけて見えることがある。僕はそれかもしれないと思ったが・・・このとき背筋に嫌な寒気が走った。
「降りてきて・・・・降りてきて・・・ああ・・・寒い・・・」
奥秩父の山中の夜は夏でも冷える。そのKの言葉に、シュラフに寝ているのに、とふと思った。そう思いつつ、Kの寝言がKの言葉のようには聞こえなかった。
なんだかその言葉が、まるでその灰色の煙が話しているように聞こえてきた。いやだなぁ・・・僕はとっさにシュラフを顔まで被り、ぎゅっと顔の出ている部分を紐で絞って、中で息を殺した。
そういえば、尾根が見えたあたりからKの様子は変だった・・・それは疲れていたからかもしれないけれど・・・目の焦点があわないというか、生気が抜けたとでもいうか・・・あの大滝で何かが憑いたのかな・・・とそんなことを思った瞬間。
「へへ・・・」と、背後でKが笑ったのが聞こえた。
こういう偶然の符合って、なんだか、すごく怖い。自己暗示にかかったせいか、K以外の何かの気配を感じ始めてしまった。その気配のようなものは、土間のほうから近づいて、今や板の間に上がり、シュラフに潜り込む僕の目の前にあった。
背筋に冷たいものを感じつつ、幸いにも疲れのためいつしか眠ってしまっていたようで、ガタンという戸口の開く大きな音に目が覚めた。
そこに仁王立ちになる黒い何者かの姿が目に入った。
一瞬、白い煙のようなものと、その影が重なって見えた。時間の感覚がなく、思わず声を出しそうになったが、それよりも早く「おはようございます」という声が聞こえた。
まぶしい朝の光を背後に立つ、登山者のようだった。彼は土間に脱いだ僕らのぼろぼろのワラジを見ると「沢ですか」と元気な声でたずねてきた。この後、彼と朝食を共にし、登山靴を履こうと入り口の土間を見ると、隅のちょうど四十センチ四方が黒々と濡れていた。
その位置は、たしかに昨晩、灰色の煙のような何かが立っていた場所だったかな、とふと思った。入り口の隙間から入った夜の冷気が、そこを濡らしたんだ、と思ってはみたが、どうもこの得体の知れない怖さは今でも残っている。
下山の途中、昨日さ・・・とKに寝言の事を話してみた。食事と睡眠で元気を取り戻したKは、なにも覚えていなかった。
人は自己催眠にかかりやすいという。もしかしたら、偶然の状況が重なって、知らずうちに僕は自己暗示状態に陥っていたのかもしれない。
しかし、万が一、この山域で行方不明になっている登山者がいたのかどうか。それは確認していない。もしも、居るのだとすれば、そしてKの寝言を真に受けるとすれば・・・目の前のヌク沢へ切れ落ちる斜面の下に、その人は今も居るのかもしれない。
斜面の中ほどの笹薮の中に、数少ない水場がある。地図を頼りにその水場へ降りていく人は、少なくは無いはず。何かの拍子での事故や、濃霧の際の道迷いも、可能性としては皆無とはいえないだろう。
この後、現在のアウトドアクラブの仲間とヌク沢へ一度入ったが、そのときはどこをどう間違えたのか、途中で枝沢に誘い込まれて別の険しい尾根に出てしまった。以来、この沢へは入っていない。

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Posted by ユウ_zetterlund at 23:43│Comments(22)
│★山岳奇譚・怪談CLUB
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=掲示板=【奥秩父の怪談と事件との関係について】山奇譚・怪談CLUBで『奥秩父の幻の大滝で、友人に憑いた正体不明の何か』という記事をアップした後から、ぽつぽつと月あたり4...
掲示板:奥秩父の怪談と事件との関係【† ClubNature †】at 2008年06月12日 09:25
この記事へのコメント
今夜がキャンプ最終日ーということで、まだまだ夜宴は続くのであった 古い金山跡を掘ると金が出る?! これはいいよこと聞かせていただいた が、そんなところに入っていけぬ自分が残念!
Posted by 風@携帯 at 2007年08月25日 02:17
不思議なことって、ありますよね。
山の中で、相棒以外の何かの気配を感じてしまう・・・私にも経験があります。
高校時代、山岳部の友人と沢を詰めた帰り道、似たような経験をしました。機会があったら記事にしますね(笑)
ユウさんの文章は、いつもながら引き込まれます。
山の中で、相棒以外の何かの気配を感じてしまう・・・私にも経験があります。
高校時代、山岳部の友人と沢を詰めた帰り道、似たような経験をしました。機会があったら記事にしますね(笑)
ユウさんの文章は、いつもながら引き込まれます。
Posted by kebin at 2007年08月25日 21:50
怖いですね~霊の仕業なんでしょうかね。
ユウさんがKさんの異変に気がつかなければよからぬ事態になってたかもしれませんね。
しかし物の怪が出てもおかしくない森ですね、私は物の怪の前に獣が怖くて入れないなぁ
ユウさんがKさんの異変に気がつかなければよからぬ事態になってたかもしれませんね。
しかし物の怪が出てもおかしくない森ですね、私は物の怪の前に獣が怖くて入れないなぁ
Posted by 横道 at 2007年08月26日 10:15
★風さん★
これは戦国時代頃までの話です。中世、仏教とともに金を崇めるような心情や金の採掘技術が入ってきましたが、当初は財宝などというよりも、もっと精神的というか宗教性の高い貴重な物質で、土砂岩石を金に精錬し、それを埋め戻すことで山の神性を高めたと思われます。こういったものは、へたに採掘しないほうが何事もなくていいと思います(^^;; さわらぬ神にタタリなし・・・ですし
これは戦国時代頃までの話です。中世、仏教とともに金を崇めるような心情や金の採掘技術が入ってきましたが、当初は財宝などというよりも、もっと精神的というか宗教性の高い貴重な物質で、土砂岩石を金に精錬し、それを埋め戻すことで山の神性を高めたと思われます。こういったものは、へたに採掘しないほうが何事もなくていいと思います(^^;; さわらぬ神にタタリなし・・・ですし
Posted by ユウ at 2007年08月26日 11:42
★kebin さん★
もしかして、そのとき背筋がぞくぞくして、鳥肌がたったりしませんでしたか??もし、そのような場合、動物がどこからか見ている、というケースも・・・兵法家が感じる殺気というのも、たぶんこれと同じ種類だと思います。
山中で鳥肌立つときに、用心深く周囲を探ると、かなりの確率で動物が息を殺しているのを発見することがありました(^^;
もしかして、そのとき背筋がぞくぞくして、鳥肌がたったりしませんでしたか??もし、そのような場合、動物がどこからか見ている、というケースも・・・兵法家が感じる殺気というのも、たぶんこれと同じ種類だと思います。
山中で鳥肌立つときに、用心深く周囲を探ると、かなりの確率で動物が息を殺しているのを発見することがありました(^^;
Posted by ユウ at 2007年08月26日 11:44
★横道 さん★
でも、横道さんもオフローダーで、似たようなところにバンバン入ってますし・・・(笑)
でも、横道さんもオフローダーで、似たようなところにバンバン入ってますし・・・(笑)
Posted by ユウ at 2007年08月26日 11:46
ふーーむ。。。これは謎が深いでするな。
Kさんははたして取りつかれていたのでするか?なんだか読んでてゾッとしたでする。
でも、やっぱりランキングのバナーが見当たらないですゥ もしかしましたら、バグってまするか?
Kさんははたして取りつかれていたのでするか?なんだか読んでてゾッとしたでする。
でも、やっぱりランキングのバナーが見当たらないですゥ もしかしましたら、バグってまするか?
Posted by たるたる at 2007年08月27日 03:47
疲れて気の抜けた身体って色んなモノが憑依しやすいって昔誰かが言ってたなぁ~。。
ウソかホントか分りませんが、きっとKさんは何かが軽く憑依してたのかも知れませんね~。
Kさんに連れられて行ったら、今頃ユウさんもここには居なかったのかも知れません。
(ってそんな事言っちゃダメですよね~(≧∇≦)/ )
そういえばふと気づきました。
アクセスカウンターが付いてる!!!!
さすがですね…ユウさんの記事は面白いからアクセスが半端じゃないです☆
僕も一日何回来てることやら~ヾ(´▽`;)ゝ
ウソかホントか分りませんが、きっとKさんは何かが軽く憑依してたのかも知れませんね~。
Kさんに連れられて行ったら、今頃ユウさんもここには居なかったのかも知れません。
(ってそんな事言っちゃダメですよね~(≧∇≦)/ )
そういえばふと気づきました。
アクセスカウンターが付いてる!!!!
さすがですね…ユウさんの記事は面白いからアクセスが半端じゃないです☆
僕も一日何回来てることやら~ヾ(´▽`;)ゝ
Posted by lilt at 2007年08月27日 09:04
★たるたる さん★
あ・・・さっき記事にしました。
ランキング、脱退です。
報告遅れてすみませんでした。いつもクリック、感謝です♪
あ・・・さっき記事にしました。
ランキング、脱退です。
報告遅れてすみませんでした。いつもクリック、感謝です♪
Posted by ユウ at 2007年08月28日 18:44
★lilt さん★
このカウンター、設定するのをずーっと忘れたままになっていました(^^;;
ほかのメンバーさんのブログ見ていて、僕のカウンターは?って思い、いろいろ探っていたら・・・ありました(笑)
このカウンター、設定するのをずーっと忘れたままになっていました(^^;;
ほかのメンバーさんのブログ見ていて、僕のカウンターは?って思い、いろいろ探っていたら・・・ありました(笑)
Posted by ユウ at 2007年08月28日 18:45
やっぱりKさんは何者かに憑依されていたんでしょうか?そして小屋でユウさんが見たもやの様なもの。。。謎が残りますね~
しかし怖い、、、
私も登山では無いですが山の中でちょっと変な目にはあったことがありますよ。
人があまり足を踏み入れられない山の中。今でも神秘的ななにかが残っている場所であり、不思議な事も体験しやすい場所なのかもしれないですね。
しかし怖い、、、
私も登山では無いですが山の中でちょっと変な目にはあったことがありますよ。
人があまり足を踏み入れられない山の中。今でも神秘的ななにかが残っている場所であり、不思議な事も体験しやすい場所なのかもしれないですね。
Posted by norinori at 2007年08月29日 21:22
★norinori さん★
たぶん・・・心理的作用が霊を呼ぶのでは、なんて思っています(^^;; 怖いです。
norinori さんの怖い話、とても興味あります。ぜひともお聞かせください♪
たぶん・・・心理的作用が霊を呼ぶのでは、なんて思っています(^^;; 怖いです。
norinori さんの怖い話、とても興味あります。ぜひともお聞かせください♪
Posted by ユウ at 2007年08月30日 14:04
小学生の時、深夜に友達数人でクワガタ捕りに真っ暗な山に入った時の事、、、
よく捕れるポイントがあるということで山の中を懐中電灯片手にずんずん進んで行き、やっとの思いで中腹のポイントに到着。
一人が木を蹴って落ちてきたクワガタを捕獲するという方法で数匹のクワガタを手に入れることができました。
「よし、次はこの木」とそれまでのように友達が木を蹴ります。 「がっ!」「、、、」木を蹴った後に今までのクワガタが落ちてきた時とは違う音というか声?が聞こえ、皆で顔を見合わせます。誰も何も言ってないという事で「もう一度蹴ってみよう」と友達がまたその木を蹴りました。
「がっ!」、、、、「こーらーーーー!!」
山の中に響き渡る声、、、「え?」皆で懐中電灯で辺りを照らし真っ暗な森の中、声の正体を探します。でも私達以外に人影は全くありません。
するとまた、
「こーーーーーらーーーーーーー!!」
更に大きく響き渡る声、、、
みんなもうパニックになって一目散に逃げ出しました。
あの声の正体は何だったんだろう?森の中にエコーがかかったように響き渡る低く大きな恐ろしい声でした。
超怖かったですよー。。思い出すと今でも鳥肌です。
よく捕れるポイントがあるということで山の中を懐中電灯片手にずんずん進んで行き、やっとの思いで中腹のポイントに到着。
一人が木を蹴って落ちてきたクワガタを捕獲するという方法で数匹のクワガタを手に入れることができました。
「よし、次はこの木」とそれまでのように友達が木を蹴ります。 「がっ!」「、、、」木を蹴った後に今までのクワガタが落ちてきた時とは違う音というか声?が聞こえ、皆で顔を見合わせます。誰も何も言ってないという事で「もう一度蹴ってみよう」と友達がまたその木を蹴りました。
「がっ!」、、、、「こーらーーーー!!」
山の中に響き渡る声、、、「え?」皆で懐中電灯で辺りを照らし真っ暗な森の中、声の正体を探します。でも私達以外に人影は全くありません。
するとまた、
「こーーーーーらーーーーーーー!!」
更に大きく響き渡る声、、、
みんなもうパニックになって一目散に逃げ出しました。
あの声の正体は何だったんだろう?森の中にエコーがかかったように響き渡る低く大きな恐ろしい声でした。
超怖かったですよー。。思い出すと今でも鳥肌です。
Posted by norinori at 2007年08月30日 23:00
★norinori さん★
え・・・なんなんでしょう・・・その声??
これ、ものすごくありそうで、怖いですね。木霊(こだま)とか、そんなもの??
その木、もしかして御神木だったりして・・・なんだか伝説とか不思議な昔話に出てきそうですね(((^^;;
え・・・なんなんでしょう・・・その声??
これ、ものすごくありそうで、怖いですね。木霊(こだま)とか、そんなもの??
その木、もしかして御神木だったりして・・・なんだか伝説とか不思議な昔話に出てきそうですね(((^^;;
Posted by ユウ at 2007年09月01日 23:32
はじめまして。この小屋は笹平ですか。数年前にこの小屋で家族が死亡するという事件がありました。彼らは全員、小屋前の斜面の下にある水場で凍死していたそうです。
たぶんユウさんが経験されたのはそれよりも前のことでしょう。もしかしたら、一家心中と言われている彼らに、この記事のような現象が起きたのでは、と想像してしまいました。関係がありそうです。
たぶんユウさんが経験されたのはそれよりも前のことでしょう。もしかしたら、一家心中と言われている彼らに、この記事のような現象が起きたのでは、と想像してしまいました。関係がありそうです。
Posted by 小屋で一家心中事件 at 2008年02月22日 23:35
★心中事件さん★
いろいろ調べてみたら、この笹平小屋で事件があったようですね・・・たぶん年数的に、この記事の直後のようです。なんだか余計に笹平避難小屋が恐ろしく思えてきてしまいました(^^;;
いろいろ調べてみたら、この笹平小屋で事件があったようですね・・・たぶん年数的に、この記事の直後のようです。なんだか余計に笹平避難小屋が恐ろしく思えてきてしまいました(^^;;
Posted by yu zetterlund
at 2008年02月26日 23:20

なんだか昔の記事にコメント入れてごめんなさい。でもこの小屋のこと調べていたらものすごく恐ろしいことが起きていたみたいです。きっとユウさんのときの何かがその一家に、、、うひょー、考えただけで怖い!ユウさんてば、無事でよかったですよ!
Posted by fumi at 2008年03月03日 17:39
★fumiさん★
ごめんなさい!
コメント、ずーっと知りませんでした。ずいぶん遅いレスポンスになってしまいましたが、ほんとうにごめんなさい。
笹平小屋で、ものすごく恐ろしい事件があったようですね。たぶんこの記事の出来事の後だと思います。
ほんとうに無事でよかったです(^^;
ごめんなさい!
コメント、ずーっと知りませんでした。ずいぶん遅いレスポンスになってしまいましたが、ほんとうにごめんなさい。
笹平小屋で、ものすごく恐ろしい事件があったようですね。たぶんこの記事の出来事の後だと思います。
ほんとうに無事でよかったです(^^;
Posted by ユウ_zetterlund
at 2008年05月18日 00:13

お忙しいところ、ほんとうに申し訳ありません。
先日メールにてお問合せをさせていただきましたエイケンと申します。
ぜひ、詳細、お時間のあるときで結構ですので、よろしくお願いいたします。
エイケン@AAC
先日メールにてお問合せをさせていただきましたエイケンと申します。
ぜひ、詳細、お時間のあるときで結構ですので、よろしくお願いいたします。
エイケン@AAC
Posted by エイケン at 2008年06月10日 11:44
★エイケンさん★
ほうとうにすみません。ぜんぜん返信できなくてもうしわけありません。ちょっと面倒くさかった、というのが正直なところです(^^;;
後日、その件についてはあらためて記事にするかもしれませんので、それでお許しください(^^;;;
ほうとうにすみません。ぜんぜん返信できなくてもうしわけありません。ちょっと面倒くさかった、というのが正直なところです(^^;;
後日、その件についてはあらためて記事にするかもしれませんので、それでお許しください(^^;;;
Posted by ユウ_zetterlund
at 2008年06月10日 21:57

笹平避難小屋と水場のあたりで一家4人凍死事件より、かなり昔になりますが、大正時代に帝大生(東京大学)の遭難事故があり4人が亡くなっています。
大変悲惨な遭難事故だったようです。山岳部の間では昔から、小屋と水場では幽霊の目撃談があり有名な話です。何か関係があるのかと思ったりしています。
大変悲惨な遭難事故だったようです。山岳部の間では昔から、小屋と水場では幽霊の目撃談があり有名な話です。何か関係があるのかと思ったりしています。
Posted by かめ at 2015年11月04日 17:37
★かめさん★
うわわわ・・・悲しいし、怖いですね。
このあたりに立ち込めている何かの気配・・・
いろいろあるんですね(^^;;
この夏もう一度、ヌク沢を登って、
ここに一泊してみることにします(^^
うわわわ・・・悲しいし、怖いですね。
このあたりに立ち込めている何かの気配・・・
いろいろあるんですね(^^;;
この夏もう一度、ヌク沢を登って、
ここに一泊してみることにします(^^
Posted by ユウ_zetterlund
at 2016年05月15日 20:15

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